『誰も知らない』をやっと観た
マイナーながらも、そこそこ最近の映画を展開してくれる日本映画専門チェンネルには、LaLaTV同様お世話になっております。五月には『誰も知らない』が放映されました。結構早いサイクルです。録画はすれど、観ていないものもたまっていますが、やっと観ることができました。

画像が暗くて、物語の悲惨さのわりに抑揚がなさすぎて(おっ~とか、わっ~とか激昂するシーンも無くて…)、淡々としすぎていて悲しさ倍増。子供たちが誰にも助けを求めずに、「母」を待ってひたすら活きている姿が、重く心にグサグサと突き刺さりました。

もちろん映画ですから、実話に基づく部分とか省略していたところもあったでしょうし。本当はもうちょっとは他人も介入してはしたようですから、あんなに「放りっぱなし」というのでは無かったようですが。なんにしても、最期の悲劇を救えなかったことには間違い無いわけですが。

それに、ゆうや君と仲良くなるお姉ちゃんだって、いいお家の子供なんだから、もう少しは「機転きくだろっ」てなところとか、大家@綺麗め若奥様風やら、隣人もあんなになるまでには「気づくだろ~」ですけれどね。

しかし、あの状態でゆうや君がきちんとした「良心」と人としての「プライド」を持ち続けていたことに、私は感動しましたね。意地かな、という部分もあるけどね。両親なくとも良心は育つ、か。

隣は何をする人ぞ的に思われている都会の生活ですが、逆にちょっとした物音とか異変には、みんなすぐに反応を示すとも思うのです。つまり、それは別に他人のことを心配しての行動では無くて、「自分が困る」「他人がおかしい」という意味での指摘ですけど。つまり逆ギレして怒るだけって人たちは増えているような気がします。すぐに通報するとか、刺すとか…にいくような、それはそれでイヤな方向ですけれど…。

ま、そんなことも考えてしまったのです。コンビニのお姉さん役のタテタカコさんの唄、よかったよね。あとは、YOUさんがなにげにこの役にマッチしていましたね。やっぱりどっかが抜けているけど、魅力的で無くては映像としてのあの母は務まらないからね。だって、ただ男にだらしない、汚い、ぶさいく~じゃ、あまりにヤリ切れませんわっ。あの女じゃ、仕方ねぇっか、ちっ
!みたいな余韻が残ったまま…。あんなんじゃ責任うんぬん言ってもわかんないんだろうな、と半ばあきらめさせているというのか。

いやはやしかし、その後の子供たちがどう育ったのか、のぞき見したくなるのは私だけ?

誰も知らない

◆公式サイトはこちら
Top▲ | by bonneidee | 2005-05-29 15:37 | review
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