『朧の森に棲む鬼』を観た
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久しぶりに新橋演舞場の劇団☆新感線を楽しんだ。年々お父さんそっくりになっていく染五郎と古田新太の殺陣が観られる、これだけでウレシイ(と、言いつつも阿修羅城とかぶるシーンあり)。

悪役染さんがやっぱり口八丁手八丁下半身も八丁な?主人公で、そりゃ普通に格好いいんだけど、どうみても今回は大人計画から初参加のキンタ(阿部サダヲ君)が人気をかっさらっておりました。毎度ながらちょいとおつむの弱いどころなんだけど、兄貴と慕ってきたライ(染)に裏切られて死に際からはい上がって目が見えないのに剣の達人になり復讐に燃える熱い男となるラストは見物。見事に愛していた兄貴を成敗しちゃったしね(ま、愛情が憎しみに転化するほどスゴイんだろうが)。初めて大人計画観たん十年前に、この人だけは凄くうまいと思っただけある。ホントにどこにでもピッタリはまるのは何故なんだろう。花道走る姿が嬉しそうだった。

お話は『リチャード3世』まんまですが。脇であるツナ(秋山奈津子)の男っぷりも素晴らしかった。愛する夫殺しの犯人をつきとめるまでの執念。ライの裏の顔を見透かす力など。出来る女は違うっ。

式部(高田聖子)も圧巻。好きな男のためならば御上をも裏切る悪女ながらも、本音での歌が詠めなくなるというような女心もよく描かれていたと思う。ま、浅はかな部分からの最期だったけれどね。

シュテン(真木よう子)は初見でしたが、勢いも声にハリもある元気さが好感度高かったです。ということで、男性たちよりも、女性陣の細かい動きや心模様がよく描かれていたなぁ~と思わせる舞台でした。

やっぱり、演舞場はいいっ。花道はいいっ!

大がかりな舞台装置、音楽は半分で良いけどね、ザッツ・シンカンセンか。
(2007/01/16 観劇)
Top▲ | by bonneidee | 2007-01-28 21:40 | review
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